第二種電気工事士筆記試験解答・解説【令和3年度下期(午前) 問1~10】

本記事では、第二種電気工事士筆記試験のうち「令和3年度下期(午前) 問1~10」について解説する。





問1

図のような回路で、スイッチ$\mathrm{S}_1$を閉じ、スイッチ$\mathrm{S}_2$を開いたときの、端子$\mathrm{a-b}$間の合成抵抗$[\Omega]$は。

 

 

イ.$45$  ロ.$60$  ハ.$75$  ニ.$120$

 

解答

スイッチ$\mathrm{S_1}$を閉じた場合、$\mathrm{S_1}$に並列に接続している$30\Omega$の抵抗は、電流が流れないために無視できる。

また、スイッチ$\mathrm{S_2}$を開くと、右端の$30\Omega$の抵抗にも電流が流れないため無視できる。

 

したがって設図より、右図のような簡略化した回路にすることができる。

 

 

ゆえに、$\mathrm{a-b}$間の合成抵抗$R_\mathrm{ab}[\Omega]$は、

$$R_\mathrm{ab}=30+30=\boldsymbol{60\Omega}$$

 

よって「ロ」が正解となる。

 

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問2

電気抵抗$R[\Omega]$,直径$D[\mathrm{mm}]$、長さ$L[\mathrm{m}]$の導線の抵抗率$[\Omega\cdot\mathrm{m}]$を表す式は。

イ.$\displaystyle{\frac{\pi DR}{4L\times10^3}}$  ロ.$\displaystyle{\frac{\pi D^2R}{L^2\times10^6}}$  ハ.$\displaystyle{\frac{\pi D^2R}{4L\times10^6}}$  ニ.$\displaystyle{\frac{\pi DR}{4L^2\times10^3}}$

 

解説

抵抗率$\rho[\Omega\cdot\mathrm{m}]$ ,直径$D[\mathrm{mm}]$ ,長さ$L[\mathrm{m}]$の導線の電気抵抗$R[\Omega]$は、

$$R=\frac{4\rho L}{\pi D^2}$$

 

問題文では、直径$D$の単位が$[\mathrm{mm}]$なので、抵抗率$\rho[\Omega\cdot\mathrm{m}]$は、

$$\rho=\frac{\pi \left(D\times10^{-3}\right)^2R}{4L}=\boldsymbol{\frac{\pi D^2R}{4L\times10^6}}$$

 

よって「ハ」が正解となる。

 

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問3

消費電力が$300\mathrm{W}$の電熱器を、$2$時間使用したときの発熱量$[\mathrm{kJ}]$は。

イ.$600$  ロ.$1080$  ハ.$2160$  ニ.$3600$

 

解説

消費電力$P[\mathrm{W}]$の電熱器を、$t[\mathrm{s}]$使用したときの発熱量$W[\mathrm{J}]$は、$W=Pt$で表される。

 

問題文では、使用時間は$2$時間となっているので、

$$t=2\times60\times60=7200\mathrm{s}$$

 

したがって、発熱量$W[\mathrm{kJ}]$は、

$$W=300\times7200=2160000\mathrm{J}\rightarrow\boldsymbol{2160\mathrm{kJ}}$$

 

よって「ハ」が正解となる。

 

類題

 

問4

図のような抵抗とリアクタンスとが直列に接続された回路の消費電力$[\mathrm{W}]$は。

 

 

イ.$600$  ロ.$800$  ハ.$1000$  ニ.$1250$

 

解説

まず、与えられた回路に流れる電流$[\mathrm{A}]$は、

$$\frac{100}{\sqrt{8^2+6^2}}=10\mathrm{A}$$

 

与えられた回路の消費電力は、$8\Omega$の抵抗で消費される電力に等しく、その値$[\mathrm{W}]$は、

$$8\times10^2=\boldsymbol{800\mathrm{W}}$$

 

よって「ロ」が正解となる。

 

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問5

図のような三相負荷に三相交流電圧を加えたとき、各線に$20\mathrm{A}$の電流が流れた。

線間電圧$E[\mathrm{V}]$は。

 

 

イ.$120$  ロ.$173$  ハ.$208$  ニ.$240$

 

解説

図の$\mathrm{Y}$結線の抵抗負荷で、線電流を$I_\mathrm{l}[\mathrm{A}]$,相電流を$I_\mathrm{p}[\mathrm{A}]$,相電圧を$E_\mathrm{p}[\mathrm{V}]$とした場合、$I_\mathrm{p}=I_\mathrm{l}=20\mathrm{A},\ E=\sqrt{3}E_\mathrm{p}[\mathrm{V}]$となる。

回路の抵抗を$R[\Omega]$とすると、線間電圧$E[\mathrm{V}]$は、

$$\begin{align*}
E&=\sqrt{3}RI_\mathrm{p}\\\\
&\fallingdotseq1.73\times120\\\\
&=207.6\mathrm{V}\\\\
&\fallingdotseq\boldsymbol{208\mathrm{V}}
\end{align*}$$

 

よって「ハ」が正解となる。

 

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問6

図のような単相2線式回路において、$\mathrm{d-d’}$間の電圧が$100\mathrm{V}$のとき、$\mathrm{a-a’}$間の電圧$[\mathrm{V}]$は。

ただし、$r_1,\ r_2$及び$r_3$は電線の電気抵抗$[\Omega]$とする。

 

 

イ.$102$  ロ.$103$  ハ.$104$  ニ.$105$

 

解説

回路に流れる電流を図のとおり$I_1[\mathrm{A}]$,$I_2[\mathrm{A}]$,$I_3[\mathrm{A}]$と定める。

 

 

抵抗$r_1,\ r_2$および$r_3$における電圧降下$[\mathrm{V}]$は、それぞれ

$$\begin{cases}
\left(I_1+I_2+I_3\right)r_1&=\left(10+5+5\right)\times0.05&=1\mathrm{V}\\\\
\left(I_2+I_3\right)r_2&=\left(5+5\right)\times0.1&=1\mathrm{V}\\\\
I_3r_3&=5\times0.1&=0.5\mathrm{V}
\end{cases}$$

 

したがって、$\mathrm{a-a’}$間の電圧$[\mathrm{V}]$は、

$$\left(1+1+0.5\right)\times2+100=\boldsymbol{105\mathrm{V}}$$

 

よって「ニ」が正解となる。

 

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問7

図のような単相3線式回路において、電線1線当たりの抵抗が$0.1\Omega$のとき、$\mathrm{a-b}$間の電圧$[\mathrm{V}]$は。

 

 

イ.$100$  ロ.$101$  ハ.$102$  ニ.$103$

 

解説

図の左端の端子に点$\mathrm{A}$および点$\mathrm{B}$を定めて、電線1線当たりの抵抗を$r[\Omega]$とする。

また、抵抗負荷に流れる電流をそれぞれ$I_1[\mathrm{A}],\ I_2[\mathrm{A}]$とする。

 

 

点$\mathrm{A-B}$間の電圧降下$v_{\mathrm{AB}}[\mathrm{V}]$は、

$$\begin{align*}
v_{\mathrm{AB}}&=rI_1+r\left(I_1-I_2\right)\\\\
&=0.05\times20+0.05\times\left(20-20\right)\\\\
&=1\mathrm{V}
\end{align*}$$

 

$\mathrm{a-b}$間の電圧$V_{\mathrm{ab}}[\mathrm{V}]$は、$\mathrm{A-B}$間の電圧$V_{\mathrm{AB}}=104\mathrm{V}$から電圧降下$v_{\mathrm{AB}}[\mathrm{V}]$を差し引いたものであるから、

$$\begin{align*}
V_{\mathrm{ab}}&=V_{\mathrm{AB}}-v_{\mathrm{AB}}\\\\
&=104-1\\\\
&=\boldsymbol{103\mathrm{V}}
\end{align*}$$

 

よって「ニ」が正解となる。

 

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問8

低圧屋内配線の合成樹脂管工事で、管内に直径$2.0\mathrm{mm}$の$600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線(軟銅線)4本を収めて施設した場合、電線1本当たりの許容電流$[\mathrm{A}]$は。

ただし、周囲温度は$30^\circ\mathrm{C}$以下とする。

イ.$17$  ロ.$19$  ハ.$22$  ニ.$24$

 

解答

直径$2.0\mathrm{mm}$の$600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線(軟銅線)の許容電流は、表1より$35\mathrm{A}$である。

 

表1 絶縁電線の許容電流

電線の直径許容電流
$1.6\mathrm{mm}$$27\mathrm{A}$
$\boldsymbol{2.0\mathrm{mm}}$$\boldsymbol{35\mathrm{A}}$
$2.6\mathrm{mm}$$48\mathrm{A}$
$3.2\mathrm{mm}$$62\mathrm{A}$

 

そして表2より、管内の電線数が$4$本の場合の電流減少係数は$0.63$である。

表2 電流減少係数

管内の電線数電流減少係数
$3$本以下$0.7$
$\boldsymbol{4}$$\boldsymbol{0.63}$
$5\sim6$本$0.56$
$7\sim15$本$0.49$

 

以上より、電線1本当たりの許容電流$[\mathrm{A}]$は、

$$35\times0.63=22.05\mathrm{A}\rightarrow\boldsymbol{22\mathrm{A}}$$

 

よって「ハ」が正解となる。

 

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問9

図のように定格電流$40\mathrm{A}$の過電流遮断器で保護された低圧屋内幹線から分岐して、$10\mathrm{m}$の位置に過電流遮断器を施設するとき、$\mathrm{a-b}$間の電線の許容電流の最小値$[\mathrm{A}]$は。

 

 

イ.$10$  ロ.$14$  ハ.$18$  ニ.$22$

 

解説

幹線の過電流遮断器の定格電流を$I_\mathrm{B}$,分岐点から電線の許容電流を$I_\mathrm{W}$とすると、電技解釈第149条により、分岐回路の過電流遮断器を分岐点から$8\mathrm{m}$を超える位置に施設する場合は、$I_\mathrm{W}$を$I_\mathrm{B}$の$\boldsymbol{55\%}$以上にしなければならない。

 

上記より、許容電流の最小値は、

$$0.55\times40=\boldsymbol{22\mathrm{A}}$$

 

よって「ニ」が正解となる。

 

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問10

低圧屋内配線の分岐回路の設計で、配線用遮断器、分岐回路の電線の太さ及びコンセントの組合せとして、適切なものは。

ただし、分岐点から配線用遮断器までは$3\mathrm{m}$,配線用遮断器からコンセントまでは$8\mathrm{m}$とし、電線の数値は分岐回路の電線(軟銅線)の太さを示す。

また、コンセントは兼用コンセントではないものとする。

 

 

解説

電技・解釈第149条により、$20\mathrm{A}$分岐回路では、

  • 電線の太さ$1.6\mathrm{mm}$(または$2.0\mathrm{mm^2}$)以上
  • コンセントの定格電流は$20\mathrm{A}$以下

 

$30\mathrm{A}$分岐回路では、

  • 電線の太さ$2.6\mathrm{mm}$(または$5.5\mathrm{mm^2}$)以上
  • コンセントの定格電流は$20\mathrm{A}$以上$30\mathrm{A}$以下

 

$40\mathrm{A}$分岐回路では、

  • 電線の太さ$8\mathrm{mm^2}$以上
  • コンセントの定格電流は$30\mathrm{A}$以上$40\mathrm{A}$以下

でなければならない。

 

選択肢について検証すると、

  • イは適切である。
  • ロは定格電流$30\mathrm{A}$のコンセントなので不適切である。
  • ハは定格電流$15\mathrm{A}$のコンセントなので不適切である。
  • ニは定格電流$30\mathrm{A}$のコンセントなので不適切である。

 

よって「イ」が正解である。

 

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