第二種電気工事士筆記試験問題・解説【平成30年度上期 問11~20】

本記事では、第二種電気工事士筆記試験のうち「平成30年度上期 問11~20」について解説する。





問11

問題

低圧電路に使用する定格電流が$20\mathrm{A}$の配線用遮断器に$25\mathrm{A}$の電流が継続して流れたとき、この配線用遮断器が自動的に動作しなければならない時間[分]の限度(最大の時間)は。

イ.$20$  ロ.$30$  ハ.$60$  ニ.$120$

 

解説

配線用遮断器は熱や電磁力により過電流を検知する素子が内蔵され、動作後も復帰が可能である。

「電気設備の技術基準の解釈」第33条に定められている配線用遮断器の遮断時間を表に示す。

 

表 配線用遮断器の遮断時間(定格電流の1.0倍で動作しないこと)

定格電流の区分遮断時間
定格電流の$1.25$倍の電流定格電流の$2$倍の電流
$30\mathrm{A}$以下$60$分$2$分
$30\mathrm{A}$を超え$50\mathrm{A}$以下$60$分$4$分
$50\mathrm{A}$を超え$100\mathrm{A}$以下$120$分$6$分

 

上表より、定格電流$20\mathrm{A}$の$1.25$倍となる$25\mathrm{A}$の電流が継続して流れた場合、配線用遮断器では$60$分以内に動作しなければならない。

よって「ハ」が正解となる。

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問12

問題

低圧屋内配線として使用する$600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線(lV)の絶縁物の最高許容温度$[^\circ\mathrm{C}]$は。

イ.$30$  ロ.$45$  ハ.$60$  ニ.$75$

 

解説

$600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線の絶縁物の最高許容温度は$\boldsymbol{60^\circ\mathrm{C}}$である。

よって「ハ」が正解となる。

 

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問13

問題

定格周波数$60\mathrm{Hz}$,極数$4$の低圧三相かご形誘導電動機における回転磁界の同期速度$[\mathrm{min^{-1}}]$は。

イ.$1200$  ロ.$1500$  ハ.$1800$  ニ.$3000$

 

解説

周波数を$f$,誘導電動機の極数を$p$とすると、回転速度$N$を求める式は、

$$N=\frac{120f}{p}$$

 

したがって、問題文の値を代入すると、

$$N=\frac{120f}{p}=\frac{120\times60}{4}=1800$$

 

よって「ハ」が正解となる。

 

問14

問題

金属管(鋼製電線管)工事で切断及び曲げ作業に使用する工具の組合せとして、適切なものは。

イ.リーマ パイプレンチ トーチランプ

ロ.やすり 金切りのこ パイプベンダ

ハ.リーマ 金切りのこ トーチランプ

ニ.やすり パイプレンチ パイプベンダ

 

解説

金属管工事で切断及び曲げ作業に使用する工具はパイプベンダである。

 

また、トーチランプは、合成樹脂管(硬質塩化ビニル電線管)を炎で熱して曲げる工具である。

パイプレンチは、金属管工事であるがカップリングなどを金属管に付けるときに管を回すときに使用するものである。

これらの入っている選択肢は不適切である。

 

よって「ロ」が正解となる。

 

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問15

問題

白熱電球と比較して、電球形LEDランプ(制御装置内蔵形)の特徴として、誤っているものは。

イ.力率が低い。

ロ.発光効率が高い。

ハ.価格が高い。

ニ.寿命が短い。

 

解説

LED電球は寿命が長いのが特徴で、白熱電球と比べても寿命が長い。

よって「ニ」が誤っている。

 

 

問16

問題

写真に示す工具の用途は。

 

 

イ.リーマと組み合わせて、金属管の面取りに用いる。

ロ.面取器と組み合わせて、ダクトのバリを取るのに用いる。

ハ.羽根ぎりと組み合わせて、鉄板に穴を開けるのに用いる。

ニ.ホルソと組み合わせて、コンクリートに穴を開けるのに用いる。

 

解説

写真の工具は、クリックボールである。

  • ロのように「ダクトのバリを取る」のには使用されない。よって、誤りです。
  • ハにおいて、クリックボールは、羽根ぎりと組み合わせて使われますが、木材に穴を空けるときに使用するため、「鉄板に穴を空ける」が誤り。
  • ニにおいて「ホルソと組み合わせて、コンクリートに穴を空ける」は誤り。ホルソが取り付けられるのは「電気ドリル(振動ドリル)」である。

 

よって「イ」が正解となる。

 

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問17

問題

写真に示す材料の用途は。

 

 

イ.金属管と硬質塩化ビニル電線管とを接続するのに用いる。

ロ.合成樹脂製可とう電線管相互を接続するのに用いる。

ハ.合成樹脂製可とう電線管とCD管とを接続するのに用いる。

ニ.硬質塩化ビニル電線管相互を接続するのに用いる。

 

解説

写真の材料は、TSカップリングである。

  • イ:「金属管と硬質塩化ビニル電線管とを接続」するときは「違う種類の電線管を接続する」ときに「コンビネーションカップリング」が使用される。よって、誤り。
  • ロ:「合成樹脂製可とう電線管」を相互に接続するときは、PF管なら「PF管用カップリング」などが使用される。よって、誤り。
  • ハ:「合成樹脂製可とう電線管とCD管の接続」では、それぞれの外経が異なるので、専用の「コンビネーションカップリング」が必要となる。よって、誤り。
  • ニ:「硬質塩化ビニル電線管相互を接続する」用途に使用される。正しい。

 

よって「ニ」が正解となる。

 

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問18

問題

写真に示す機器の名称は。

 

イ.水銀灯用安定器

ロ.変流器

ハ.ネオン変圧器

ニ.低圧進相コンデンサ

 

解説

写真を確認すると、「$\mu\mathrm{F}$」との表記がある。

「$\mu\mathrm{F}$」は、「マイクロファラド」と読み、コンデンサの容量を示す。

 

よって、写真の機器は低圧進相コンデンサであり、「ニ」が正解となる。

 

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問19

問題

低圧屋内配線工事で、$600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線(軟銅線)をリングスリーブ用圧着工具とリングスリーブ(E形)を用いて終端接続を行った。

接続する電線に適合するリングスリーブの種類と圧着マーク(刻印)の組合せで、適切なものは。

イ.直径$1.6\mathrm{mm}$ 1本と直径$2.0\mathrm{mm}$ 1本の接続に、の接続に、小スリーブを使用して圧着マークを「小」にした。

ロ.直径$2.0\mathrm{mm}$ 2本の接続に、小スリーブを使用して圧着マークを「〇」にした。

ハ.直径$1.6\mathrm{mm}$ 4本の接続に、中スリーブを使用して圧着マークを「中」にした。

ニ.直径$1.6\mathrm{mm}$ 2本と直径$2.0\mathrm{mm}$ 1本の接続に、中スリーブを使用して圧着マークを「中」にした。

 

解説

リングスリーブの選び方についての問題である。

 

リングスリーブによる圧着接続は、電線の太さや本数によってスリーブのサイズや刻印が下記表のように決まっている。

電線の太さ[mm]および本数リングスリーブのサイズ圧着ペンチの刻印
$1.6\times2$本
$1.6\times3~4$本
$2.0\times2$本
$2.0\times1$本$+1.6\times1~2$本
$2.0\times1$本$+1.6\times3~5$本
$2.0×2$本$+1.6\times1~3$本

 

上表より、直径$1.6\mathrm{mm}$ 1本と直径$2.0\mathrm{mm}$ 1本の接続には、小スリーブを使用して圧着マークを「小」にするのが適切である。

その他の選択肢は、上表に合っておらず不適切である。

 

よって「イ」が正解となる。

 

 

問20

問題

乾燥した点検できない隠ぺい場所の低圧屋内配線工事の種類で、適切なものは。

イ.合成樹脂管工事

ロ.パスダクト工事

ハ.金属ダクト工事

ニ.がいし引き工事

 

解説

低圧屋内配線工事の種類についての問題である。

 

  • ケーブル工事
  • 金属管工事
  • 合成樹脂管工事(CD管を除く)
  • 2種金属可とう電線管工事

の4つは、すべての場所に施工しても問題ない。

 

選択肢のうち、該当するのは「イ」合成樹脂管工事である。

 

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