本記事では、第二種電気工事士筆記試験のうち「平成28年度下期 問11~20」について解説する。
問11
漏電遮断器に関する記述として、誤っているものは。
イ.高速形漏電遮断器は、定格感度電流における動作時聞が$0.1$秒以下である。
ロ.高感度形漏電遮断器は、定格感度電流が$1000\mathrm{mA}$以下である。
ハ.漏電遮断器は、零相変流器によって地絡電流を検出する。
ニ.漏電遮断器には、漏電電流を模擬したテスト装置がある。
解説
- 「イ」は正しく、定格感度電流における動作時間が$0.1$秒以下のものを高速形漏電遮断器という。
- 「ロ」は誤りで、定格感度電流が$\boldsymbol{30\mathrm{mA}}$以下の漏電遮断器を高感度形漏電遮断器という。
- 「ハ」は正しく、漏電遮断器は、零相変流器によって地絡電流を検出する。
- 「ニ」は正しく、漏電遮断器には、漏電電流を模擬したテスト装置がある。
よって「ロ」が正解となる。
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類題
問12
金属管工事に使用される「ねじなしボックスコネクタ」に関する記述として、誤っているものは。
イ.ねじなし電線管と金属製アウトレットボックスを接続するのに用いる。
ロ.ボンド線を接続するための接地用の端子がある。
ハ.絶縁ブッシングを取り付けて使用する。
ニ.ねじなし電線管との接続は止めネジを回して、ネジの頭部をねじ切らないように締め付ける。
解説
- 「イ」は正しく、ねじなしボックスコネクタは、ねじなし電線管と金属製アウトレットボックスを接続するのに用いる。
- 「ロ」は正しく、ねじなしボックスコネクタには、ボンド線(接地用裸銅線)を接続するための接地端子がある。
- 「ハ」は正しく、ねじなしボックスコネクタは、絶縁ブッシングを取り付けて使用する。
- 「ニ」は誤りで、 ねじなし電線管との接続は止めネジを回して、ネジの頭部がねじ切れるまで締めつける。
よって「ニ」が正解となる。
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類題
問13
組み合わせて使用する機器で、その組合せが明らかに誤っているものは。
イ.ネオン変圧器と高圧水銀灯
ロ.光電式自動点滅器と庭園灯
ハ.零相変流器と漏電警報器
ニ.スターデルタ始動器と一般用低圧三相かご形誘導電動機
解説
- 「イ」は誤りで、ネオン管灯にはネオン変圧器が用いられる(高圧水銀灯ではない)。
- 「ロ」は正しく、庭園灯には光電式自動点滅器を取りつける。
- 「ハ」は正しく、漏電警報器は、零相変流器で地絡を検出する。
- 「ニ」は正しく、一般用低圧三相かご形誘導電動機の始動用には、スターデルタ始動器が用いられる。
よって「イ」が正解となる。
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類題
問14
使用電圧が$300\mathrm{V}$以下の屋内に施設する器具であって、付属する移動電線にビニルコードが使用できるものは。
イ.電気トースター
ロ.電気こたつ
ハ.電気扇風機
ニ.電気こんろ
解説
ビニルコードの被覆のビニルは熱に弱く、選択肢の中では「ハ」の電気扇風機のみに使用できる。
イ・ロ・ニは熱を発生する負荷(熱電負荷)なため、不適切である。
よって「ハ」が正解となる。
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類題
問15
金属管(鋼製電線管)工事で切断及び曲げ作業に使用する工具の組合せとして、適切なものは。
イ.リーマ 金切りのこ パイプベンダ
ロ.やすり パイプレンチ トーチランプ
ハ.やすり 金切りのこ トーチランプ
ニ.リーマ パイプレンチ パイプベンダ
解説
金属管工事で切断に使用する工具は金切りのこである。
そして、金属管内側の面取りはリーマで行い、曲げにはパイプベンダを用いる。
なお、トーチランプは、合成樹脂管(硬質塩化ビニル電線管)を炎で熱して曲げる工具であるので、適切ではない。
また、パイプレンチは、金属管工事であるがカップリングなどを金属管に付ける際、管を回すときに使用するものである。
よって「イ」が正解となる。
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類題
問16
写真に示す材料が使用される工事は。
イ.金属線ぴ工事
ロ.金属ダクト工事
ハ.金属可とう電線管工事
ニ.金属管工事
解説
写真に示す材料は、金属線ぴである。
この中に電線やケーブルを収納し、金属線ぴ工事に使用するものである。
よって「イ」が正解となる。
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類題
問17
写真に示す材料の用途は。
イ.フロアダクトが交差する箇所に用いる。
ロ.多数の遮断器を集合して設置するために用いる。
ハ.多数の金属管が集合する箇所に用いる。
ニ.住宅でスイッチやコンセントを取り付けるのに用いる。
解説
写真に示す材料は、合成樹脂製のスイッチボックスであり、スイッチやコンセントを取り付けるために使用する。
よって「ニ」が正解となる。
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類題
問18
写真に示す工具の用途は。
イ.VVRケーブルの外装や絶縁被覆をはぎ取るのに用いる。
ロ.CVケーブル(低圧用)の外装や絶縁被覆をはぎ取るのに用いる。
ハ.VVFケーブルの外装や絶縁被覆をはぎ取るのに用いる。
ニ.VFFコード(ビニル平形コード)の絶縁被覆をはぎ取るのに用いる。
解説
写真に示す工具は、ケーブルストリッパーとワイヤストリッパーであり、VVF ケーブルの外装や絶縁被覆をはぎ取るのに使用する。
よって「ハ」が正解となる。
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類題
問19
使用電圧$200\mathrm{V}$の電動機に接続する部分の金属可とう電線管工事として、不適切なものは。
ただし、管は2種金属製可とう電線管を使用する。
イ.管とボックスとの接続にストレートボックスコネクタを使用した。
ロ.管の長さが$6\mathrm{m}$であるので、電線管のD種接地工事を省略した。
ハ.管の内側の曲げ半径を管の内径の6倍以上とした。
ニ.管と金属管(鋼製電線管)との接続にコンビネーションカップリングを使用した。
解説
使用電圧$200\mathrm{V}$の電動機に接続する金属可とう電線管工事として、管の長さが$\boldsymbol{4\mathrm{m}}$以下の場合、電線管のD種接地工事が省略できる。
「ロ」の記述は「$\boldsymbol{6\mathrm{m}}$」とあるので、不適切である。
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類題
問20
単相3線式$100/200\mathrm{V}$屋内配線の住宅用分電盤の工事を施工した。不適切なものは。
イ.電灯専用(単相$100\mathrm{V}$)の分岐回路に2極1素子の配線用遮断器を用い、素子のない極に中性線を結線した。
ロ.電熱器(単相$100\mathrm{V}$)の分岐回路に2極2素子の配線用遮断器を取り付けた。
ハ.主開閉器の中性極に銅バーを取り付けた。
ニ.ルームエアコン(単相$200\mathrm{V}$)の分岐回路に2極1素子の配線用遮断器を取り付けた。
解説
単相3線式$100/200\mathrm{V}$屋内配線の住宅用分電盤工事で、ルームエアコン(単相$200\mathrm{V}$)の分岐回路には2極2素子の配線用遮断器を取り付ける必要がある。
そのため、「ニ」が誤りである。
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