第二種電気工事士筆記試験解答・解説【令和3年度上期(午後) 問11~20】

本記事では、第二種電気工事士筆記試験のうち「令和3年度上期(午後) 問11~20」について解説する。

問11

金属管工事に使用される「ねじなしボックスコネクタ」に関する記述として、誤っているものは。

イ.ボンド線を接続するための接地用の端子がある。

ロ.ねじなし電線管と金属製アウトレットボックスを接続するのに用いる。

ハ.ねじなし電線管との接続は止めネジを回して、ネジの頭部をねじ切らないように締め付ける。

ニ.絶縁ブッシングを取り付けて使用する。

 

解説

  • 「イ」は正しく、ねじなしボックスコネクタには、ボンド線(接地用裸銅線)を接続するための接地端子がある。
  • 「ロ」は正しく、ねじなしボックスコネクタは、ねじなし電線管と金属製アウトレットボックスを接続するのに用いる。
  • 「ハ」は誤りで、 ねじなし電線管との接続は止めネジを回して、ネジの頭部がねじ切れるまで締めつける。
  • 「ニ」は正しく、ねじなしボックスコネクタは、絶縁ブッシングを取り付けて使用する。

 

よって「ハ」が正解となる。

 

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類題

 

問12

低圧屋内配線として使用する$600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線(IV)の絶縁物の最高許容温度$[^\circ\mathrm{C}]$は。

イ.$45$  ロ.$60$  ハ.$75$  ニ.$90$

 

解説

$600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線(IV)の絶縁物の最高許容温度は$\boldsymbol{60^\circ\mathrm{C}}$である。

よって「ロ」が正解となる。

 

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類題

 

問13

コンクリート壁に金属管を取り付けるときに用いる材料及び工具の組合せとして、適切なものは。

イ.カールプラグ ステープル ホルソ ハンマ

ロ.サドル 振動ドリル カールプラグ 木ねじ

ハ.たがね コンクリート釘 ハンマ ステープル

ニ.ボルト ホルソ 振動ドリル サドル

 

解説

コンクリート壁に金属管を取り付けるときは、コンクリートに振動ドリルで穴をあけ、その穴にカールプラグを埋め込み、金属管の固定にサドルを使用して、木ねじをドライバで締めつけて取り付ける。

よって「ロ」が正解となる。

 

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類題

 

問14

三相誘導電動機が周波数$60\mathrm{Hz}$の電源で無負荷運転されている。

この電動機を周波数$50\mathrm{Hz}$の電源で無負荷運転した場合の回転の状態は。

イ.回転速度は変化しない。

ロ.回転しない。

ハ.回転速度が減少する。

ニ.回転速度が増加する。

 

解説

三相かご形誘導電動機の同期速度$N_\mathrm{s}[\mathrm{min^{-1}}]$は、周波数を$f[\mathrm{Hz}]$,極数を$p$とすると、$\displaystyle{N_\mathrm{s}=\frac{120f}{p}}$で表わされる。

また、無負荷運転時の回転速度$N$は同期速度$N_\mathrm{s}$にほぼ一致するため、周波数$f$に比例する。

 

したがって、電源の周波数が$60\mathrm{Hz}$から$50\mathrm{Hz}$に変わると、回転速度は減少する

よって「ハ」が正解となる。

 

類題

 

問15

低圧三相誇導電動機に対して低圧進相コンデンサを並列に接続する目的は。

イ.回路の力率を改善する。

ロ.電動機の振動を防ぐ。

ハ.電源の周波数の変動を防ぐ。

ニ.回転速度の変動を防ぐ。

 

解説

低圧進相コンデンサは低圧三相誇導電動機などの負荷に並列に接続することで、回路の力率を改善する役割がある。

よって「イ」が正解となる。

 

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類題

 

 

問16

写真の矢印で示す材料の名称は。

 

イ.金属ダクト

ロ.ケーブルラック

ハ.ライティングダクト

ニ.2種金属製線び

 

解説

写真の材料はケーブルラックである。

配電盤から出る多数のケーブルを乗せて敷設するためのラックであり、工場やオフィスなどの低圧配線でよく使用される。

 

よって「」が正解となる。

 

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類題

調査中

 

問17

写真に示す器具の用途は。

 

イ.器具等を取り付けるための基準線を投影するために用いる。

ロ.照度を測定するために用いる。

ハ.振動の度合いを確かめるために用いる。

ニ.作業場所の照明として用いる。

 

解説

写真の器具はレーザー墨出し器である。

器具等を取り付けるための基準線を投影するために用いる。

 

よって「」が正解となる。

 

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類題

調査中

 

問18

写真に示す工具の電気工事における用途は。

 

イ.硬質塩化ビニル電線管の曲げ加工に用いる。

ロ.金属管(鋼製電線管)の曲げ加工に用いる。

ハ.合成樹脂製可とう電線管の曲げ加工に用いる。

ニ.ライティングダクトの曲げ加工に用いる。

 

解説

写真で示す工具は、ガストーチランプである。

バーナーの熱で硬質塩化ビニル管(VE管)を曲げるのに使用される。

 

よって「イ」が正解となる。

 

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類題

 

問19

単相$100\mathrm{V}$の屋内配線工事における絶縁電線相互の接続で、次のような箇所があった。

$\mathrm{a\sim d}$のうちから適切なものを全て選んだ組合せとして、正しいものは。

$\mathrm{a}:$電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分に被覆した。

$\mathrm{b}:$電線の引張強さが$10\%$減少した。

$\mathrm{c}:$電線の電気抵抗が$5\%$増加した。

$\mathrm{d}:$電線の電気抵抗を増加させなかった。

 

イ.$\mathrm{a}$のみ ロ.$\mathrm{b}$及び$\mathrm{c}$ ハ.$\mathrm{b}$及び$\mathrm{d}$ ニ.$\mathrm{a,\ b}$及び$\mathrm{d}$

 

解説

電線を接続するときの条件は、

  • 電気抵抗を増加させない
  • 電線の引張強さを$20\%$以上減少させない
  • リングスリーブや差込形コネクタによる接続、または、ろう付け(はんだ付けする)
  • 絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分に被覆する

 

$\mathrm{a\sim d}$のうち、上記の条件に当てはまるのは$\boldsymbol{\mathrm{a,\ b,\ d}}$となる。

よって「ニ」が正解となる。

 

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類題

 

問20

使用電圧$300\mathrm{V}$以下の低圧屋内配線の工事方法として、不適切なものは。

イ.金属可とう電線管工事で、より線($600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線)を用いて、管内に接続部分を設けないで収めた。

ロ.ライティングダクト工事で、ダクトの開口部を下に向けて施設した。

ハ.合成樹脂管工事で、施設する低圧配線と水管が接触していた。

ニ.金属ダクト工事で、電線を分岐する場合、接続部分に十分な絶縁被覆を施し、かつ、接続部分を容易に点検できるようにしてダクトに収めた。

 

解説

電技解釈第167条より、合成樹脂管工事により施設する低圧配線は、原則として弱電流電線または水管等と接触してはならない。

よって「ハ」が不適切である。

 

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