- 2019年3月22日
二相短絡故障計算の例題
本記事では、二相短絡時の故障計算について、例題として電験一種の過去問を解いていく。 二相短絡故障計算:例題 出典:電験一種二次試験「電力・管理」 平成21年度問4(※問題の記述を一部変更しています) $(1)$図1に示す系統において、77kV送電線の中間地点(変圧器$T_S$および$T_R$から等距離の地点)で$b-c$相間短絡事故が発生した場合、変圧器$T_S$の77kV側出口に設置された距離リ […]
本記事では、二相短絡時の故障計算について、例題として電験一種の過去問を解いていく。 二相短絡故障計算:例題 出典:電験一種二次試験「電力・管理」 平成21年度問4(※問題の記述を一部変更しています) $(1)$図1に示す系統において、77kV送電線の中間地点(変圧器$T_S$および$T_R$から等距離の地点)で$b-c$相間短絡事故が発生した場合、変圧器$T_S$の77kV側出口に設置された距離リ […]
三相短絡時の故障計算の例題として、今回は電験二種の過去問を取り上げる。 三相短絡故障の計算においては、パーセントインピーダンスの計算が絡むことが多いため、どのように使用されるかをみていく。 三相短絡故障計算:例題 出典:電験二種二次試験「電力・管理」平成28年度問6 図1は、送電線から受電した$66\mathrm{kV}$を$20\mathrm{MVA}$変圧器で降圧して$6.6\mathrm{k […]
本記事では三相短絡時の故障計算について、例題として電験一種の過去問を解いていく。 今回、四端子定数の計算と絡めた問題を選定した。このような融合問題は最近は出題がないが、前半は四端子定数、後半は三相短絡故障計算の基本知識を用いて解くことができる。 三相短絡故障計算:例題 出典:電験一種筆記試験(旧制度)「送配電」平成3年度問1 四端子定数が$\dot{A}=\dot{D}=0.97,\ \dot{B […]
本記事では、一線地絡時の故障計算について、例題として電験一種の過去問を解いていく。 一線地絡故障計算:例題 出典:電験一種二次試験「電力・管理」平成24年度問3(※問題の記述を一部変更しています) 図1に示すように,送電線両端の変圧器の中性点が直接接地されている。 こう長$200\mathrm{km}$の$500\mathrm{kV}$並行2回線送電線を考える。 この送電線の中間地点 […]
本記事では、キルヒホッフの電流則および電圧則について解説し、法則が成り立つ理由を電磁気的観点から考える。 キルヒホッフの第一法則(電流則) 法則の概要 キルヒホッフの第一法則、または電流則(KCL;Kirchhoff’s Current Law)とは、 「電気回路の任意の節点に流れ込む電流の和は、その節点から流れ出る電流の和に等しい」 という法則である。 図1のように、回 […]
本記事では、電気回路計算の基本となる「鳳・テブナンの定理」について、この定理が成立する理由を考察する。 鳳・テブナンの定理とは 鳳・テブナンの定理の考え方は下記となる。 「複数の電源を含む電気回路の中の一対の端子間の抵抗に流れる電流を求めるとき、回路の他の部分を一つの等価電源とみなして計算を行うことができる」 図1のように、複数の電源および抵抗を含む電気回路において、任意の2端子$\ […]
本記事では、電気回路の計算には必須となる「重ね合わせの理」について、この理論が成立する理由を考察する。 重ね合わせの理とは 重ね合わせの理(または重ねの理、重畳の理)という原理の内容は下記となる。 「複数の電源を持つ線形回路において、任意の点における電流および任意の点の間の電圧は、各電源が単独に存在していた場合の電流および電圧の和に等しい」 つまり、図1のような電源が複数ある場合の回 […]
本記事では、対称座標法を用いた二線断線故障計算について解説する。 二線断線故障時の回路 二線断線故障時の回路を図1に示す。 同図では、電源を含む三相電力系統$A$および$B$の間を繋ぐ送電線のうち、$b$および$c$相が断線している状態である。 同図のうち、断線地点を$D_A$および$D_B$とする。 また、各端子間の電圧を$\dot{V_a},\ \dot{V_b},\ \dot{ […]
本記事では、対称座標法を用いた一線断線故障計算について解説する。 一線断線故障時の回路 一線断線故障時の回路を図1に示す。 同図では、電源を含む三相電力系統$A$および$B$の間を繋ぐ送電線のうち、$a$相が断線している状態である。 同図のうち、断線地点を$D_A$および$D_B$とする。 また、各端子間の電圧を$\dot{V_a},\ \dot{V_b},\ \dot{V_c}\ […]
本記事では、対称座標法を用いた二線地絡故障の計算について解説する。 二線地絡故障時の回路 図1に二線地絡故障発生時(地絡抵抗ありの場合)の回路を示す。 同図では、 $F$点$b$および$c$相端子が地絡抵抗Rを介して大地に接続され、$a$相は開放状態になっている。 図1 二線地絡故障時回路(地絡抵抗あり) 二線地絡時の故障計算 故障時の初期条件 図1の回路より、$b\ […]