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電力計算

  • 2022年2月1日

直流法による潮流計算

本記事では、潮流計算の手法の1つである直流法について解説する。 直流法の考え方 直流法とは 直流法は、電力系統の潮流分布(有効電力)について、収束計算を用いずに1回の計算のみで近似値を求める手法である。 この直流法に対し、ニュートン・ラフソン法のような収束計算による厳密な計算手法を交流法という。 過去に電験の問題として出題された際の名称は「簡易法」となっていたが、あまり一般的な名称ではないようなの […]

  • 2022年1月24日

ニュートン・ラフソン法による潮流計算(実践編)

本記事では、数値解析法の1つである「ニュートン・ラフソン法」を用いた潮流計算の手法について、計算例を通じて解説する。 計算準備 適用系統と計算条件 ニュートン・ラフソン法を潮流計算に用いるにあたり、適用例として電験一種二次試験「電力・管理」令和3年度問3にて出題された、図1に示すような3母線の電力系統を扱う。   図1 3母線の電力系統   図1の系統における計算条件は、下記と […]

  • 2022年1月13日

ニュートン・ラフソン法による潮流計算(理論編)

本記事では、数値解析法の1つである「ニュートン・ラフソン法」を用いた潮流計算の手法について解説する。 ニュートン・ラフソン法の概要 ニュートン・ラフソン法(Newton-Raphson method)は数値解析法の1つで、非線形方程式の真の解に対する近似解について、順次その誤差を修正するための繰り返し計算を行うことで、より精度の良い解に近づけていく手法となる。 ニュートン・ラフソン法の考え方 ニュ […]

  • 2022年1月4日

潮流計算における電力方程式

本記事では、潮流計算を行うために必要となる電力方程式について解説する。 潮流計算を行うための要素 潮流計算(Load flow(またはPower flow)analysis)は、電力系統における発電機の発電出力や負荷の消費電力が与えられた場合、送電線等を流れる潮流や各部の電圧および位相を計算する手法となる。 以下、潮流計算を行うための要素について解説する。 ブランチとノード 電力系統は、発電機や変 […]

  • 2019年4月8日

系統の電圧・電力計算の例題(最大送電出力と送出点の関係)

送電線の送電能力を向上させる方策として、静止形無効電力補償装置(SVC)などの電圧維持装置を、送電線途中の開閉所などに設置することが考えられる。 今回は最大送電出力と送出点の関係を求める電圧・電力計算の例題で、SVCの接続も絡めたものを取り上げる。 系統の電圧・電力計算:例題 出典:電験一種二次試験「電力・管理」H12問3(問題文の一部を変更しています) 図1に示すような送電線があり、両端$S$お […]

  • 2019年3月31日

系統の電圧・電力計算の例題(調相設備を接続する場合)

系統の電圧・電力計算について、例題として電験一種の問題を解いていく。 本記事では調相設備を接続する場合の例題を取り上げる。 系統の電圧・電力計算:例題 出典:電験一種二次試験「電力・管理」H25問4(問題文の記述を一部変更しています) 図1に示すように、こう長$200\mathrm{km}$の$500\mathrm{kV}$並行2回線送電線で、送電端から$100\mathrm{km}$の地点に調相 […]

  • 2019年3月27日

供給予備力および発電機出力の例題

発電機の運転に関して、事故が起きた場合に脱落することを考慮して、供給予備力を確保することが必要となる。 本記事ではその例題として、電験一種一次試験の法規科目で出題された問題を取り上げる。 供給予備力および発電機出力:例題 出典:電験一種一次試験「法規」H24問4(問題の記述を一部変更しています) ある電力系統には、表1に示す$G1$から$G6$の発電機がある。   各発電機は次のような特 […]

  • 2019年2月23日

有効電力・無効電力・複素電力

本記事では、有効電力、無効電力および複素電力の定義式とその導出について解説する。 有効電力の定義式 電圧・電流の瞬時値の式 時間$t$で値が変化する交流波形で表される電圧および電流の瞬時値を$v(t)$および$i(t)$とすると、 $$\begin{cases}v(t)&=V_\mathrm{m}\cos\omega t &・・・(1)\\\\i(t)&=I_\mathrm […]