本記事では、第二種電気工事士筆記試験のうち「令和3年度上期(午前) 問41~50」について解説する。
配線図
図は、鉄筋コンクリート造集合住宅の1戸部分の配線図である。
この図に関する次の各問いには4通りの答え(イ、ロ、ハ、ニ)が書いてある。
それぞれの問いに対して、答えを1つ選びなさい。
注意
- 屋内配線の工事は、特記のある場合を除き$600\mathrm{V}$ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF)を用いたケーブル工事である。
- 屋内配線等の電線の本数、電線の太さ、その他、問いに直接関係のない部分等は省略又は簡略化してある。
- 漏電遮断器は、定格感度電流$30\mathrm{mA}$,動作時間$0.1$秒以内のものを使用している。
- 選択肢(答え)の写真にあるコンセント及び点滅器は、「JIS C 0303:2000 構内電気設備の配線用図記号」で示す「一般形」である。
- ジョイントボックスを経由する電線は、すべて接続箇所を設けている。
- 3路スイッチの記号「0」の端子には、電源側又は負荷側の電線を結線する。
問41
⑪で示す図記号の機器は。
解説
- イは「タイムスイッチ」で、図記号は下記である。
- ロは「リモコントランス」で、図記号は下記である。
- ハは「チャイムトランス」で、図記号は⑪で示す通り下記である。
- ニはソリッドステートタイマ(シーケンス制御用の小型タイマ)である。
よって「ハ」が正解となる。
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類題
問42
⑫で示す部分の工事において、使用されることのないものは。
解説
配線図において、⑫のカッコ内の「PF36」は、内径$36\mathrm{mm}$の合成樹脂製可とう電線管(PF 管)であることを表している。
一方、選択肢のうち、ロはTSカップリングであり、硬質塩化ビニル電線管相互を接続する用途に使用される。
PF管相互を接続するためには、PF管用カップリングを使用する必要がある。
よって「ロ」が正解となる。
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類題
問43
⑬で示す図記号の器具は。
解説
⑬で示す図記号は、ボックスなし蛍光灯である。
また、スイッチには「$\mathrm{P}$」と傍記されているためプルスイッチである。
よって「ニ」が正解となる。
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類題
問44
⑭で示すコンセントの電圧と極性を確認するための測定器の組合せで、正しいものは。
解説
コンセントの電圧および極性を確認するには、電圧・電流・抵抗の測定が可能で、コンセントの差込口で充電の有無を確認できれば極性が確認できるため、
ロの「回路計(テスタ)」と「検電器」が該当する。
よって「ロ」が正解となる。
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類題
問45
⑮で示す図記号の機器は。
解説
⑮で示す図記号は、単相3線式$100/200\mathrm{V}$の配線用遮断器である。
ロとニは、テストボタンがあるため漏電遮断器である。
イは2極1素子、ニは2極2素子であり、ルームエアコン単相$200\mathrm{V}$の電源回路であるから「ハ」が正解となる。
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類題
問46
⑯で示すボックス内の接続をすべて圧着接続した場合のリングスリーブの種類、個数及び圧着接続後の刻印との組合せで、正しいものは。
ただし、使用する電線はすべてVVF1.6とする。
また、写真に示すリングスリーブ中央の〇、小、中は刻印を表す。
解説
⑯を含む回路の複線図を下記に示す。
複線図より、⑯のジョイントボックス接続部分は、下記のようになる。
- $1.6\mathrm{mm}\times2$本を接続する部分が2か所(小スリーブを使用して、刻印は「〇」)
- $1.6\mathrm{mm}\times3$本を接続する部分が1か所(小スリーブを使用して、刻印は「小」)
- $1.6\mathrm{mm}\times4$本を接続する部分が1か所(小スリーブを使用して、刻印は「小」)
よって「ロ」が正解となる。
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類題
- 令和3年度上期(午後) 問48
- 令和3年度下期(午前) 問44
- 令和2年度下期(午前) 問42
- 令和2年度下期(午後) 問47
- 令和元年度下期 問47
- 平成30年度上期 問41
- 平成30年度下期 問41
- 平成29年度上期 問42
- 平成29年度下期 問46
- 平成28年度上期 問41
- 平成28年度下期 問44
問47
⑰で示すボックス内の接続をすべて圧着接続とする場合、使用するリングスリーブの種類と最少個数の組合せで、正しいものは。
ただし、使用する電線はすべてVVF1.6とする。
解説
⑰を含む回路の複線図を下記に示す。
図のジョイントボックス接続部分は、
- $1.6\mathrm{mm}\times2$本を接続する部分が1か所(小スリーブを使用)
- $1.6\mathrm{mm}\times5$本を接続する部分が2か所(中スリーブを使用)
よって「ハ」が正解となる。
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類題
- 令和3年度上期(午後) 問42
- 令和3年度下期(午前) 問47
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- 平成25年度下期 問46
問48
⑱で示すボックス内の接続をすべて差込形コネクタとする場合、使用する差込形コネクタの種類と最少個数の組合せで、正しいものは。
ただし、使用する電線はすべてVVF1.6とする。
解説
⑱(および⑩)で示す部分を含む複線図を示す。
複線図より、
- 電線を2本接続する箇所が1か所
- 電線を4本接続する箇所が2か所
使用される差込形コネクタは2本用が1個、4本用が2個となる。
よって「ロ」が正解となる。
類題
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- 平成25年度上期 問45
- 平成25年度下期 問45
問49
この配線図の図記号から、この工事で使用されていないコンセントは。
解説
- イは「抜け止め形・防雨形接地端子付きコンセントの1口」(傍記表示:ET WP LK)である。
- ロは「抜け止め形接地極付きコンセントの2口」(傍記表示:2 E LK)である。
- ハは「接地極付きコンセントの1口」(傍記表示:E)である。
- ニは「接地端子付きコンセントの1口」(傍記表示:ET)である。
配線図では、ニが使用されていない。
よって、「ニ」が正解となる。
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- 令和3年度上期(午後) 問49
- 令和2年度下期(午前) 問49
- 令和2年度下期(午後) 問49
- 平成30年度下期 問50
- 平成28年度上期 問50
- 平成28年度下期 問50
- 平成27年度上期 問50
- 平成26年度上期 問48
問50
この配線図の図記号から、この工事で使用されていないスイッチは。
ただし、写真下の図は、接点の構成を示す。
解説
- イは、防雨形スイッチである。
- ロは、位置表示灯内蔵スイッチである。
- ハは、位置表示灯内蔵3路スイッチであり、配線図内のどこにも使用されていない。
- ニは、確認表示灯内蔵スイッチである。
よって、「ハ」が正解となる。
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