- 2021年8月19日
ジュールの法則と最小発熱定理
本記事では、ジュールの法則に関する式の導出、および関連する項目として「最小発熱定理」について解説する。 ジュールの法則の概要 ジュール熱 「導体中を電流が流れる」ということは、「その抵抗に逆らって電荷を高電位側から低電位側に移動させる」ことを意味する。 この電荷の移動は、導体に印加された電界が仕事をすることによってなされ、導体中の電子を加速させ運動エネルギーを与えることになる。 このとき、加速され […]
本記事では、ジュールの法則に関する式の導出、および関連する項目として「最小発熱定理」について解説する。 ジュールの法則の概要 ジュール熱 「導体中を電流が流れる」ということは、「その抵抗に逆らって電荷を高電位側から低電位側に移動させる」ことを意味する。 この電荷の移動は、導体に印加された電界が仕事をすることによってなされ、導体中の電子を加速させ運動エネルギーを与えることになる。 このとき、加速され […]
本記事では、同軸円筒導体をコンデンサとみなした場合の単位長あたりの静電容量を、様々なパターンについてまとめる。 同軸円筒導体の静電容量(導体間が空洞である場合) 本記事では図1のように、ある径の円筒導体がそれよりも径の大きな中空導体に包まれている「同軸円筒導体」について考える。 この同軸円筒導体は2つ(以上)の導体が向かい合っている形となるため、一種のコンデンサとみなすことができる。 […]
本記事では、平行平板コンデンサの静電容量を、様々なパターンについてまとめる。 平行平板コンデンサの静電容量(導体間が空気の場合) 本記事では図1のように、2つの極板(導体板)が向かい合っている「平行平板コンデンサ」について考える。 図1 平行平板コンデンサ なお、本記事で解説するいずれのパターンにおいても、特に断りがない限り、次の条件が当てはまるものとする。 各極板は長 […]
本記事では、2つの導体球で構成される同心球コンデンサの静電容量を、様々なパターンについてまとめる。 同心球コンデンサの静電容量(導体間が空洞である場合) 本記事では図1のように、内球導体を内部が空洞となっている外球導体(球殻)で包んだ「同心球コンデンサ」について考える。 図1 同心球コンデンサ なお、本記事で解説するいずれのパターンにおいても、特に断りがない限り、次の条 […]
本記事では、電磁気学における解析手法の一つである電気影像法と、その活用例について解説する。 電気影像法とは 導体などが特殊な形状をしている場合に、本来存在する電荷とは別の仮想的な電荷を設定して、電界などを求める手法を電気影像法(電気鏡像法、または単に影像法)という。 また、このとき設定する仮想電荷を影像電荷という。 簡単な例として、図1のように無限に広い電位$0$の接地平面に対し、あ […]
本記事では、直線状導体がつくる磁束のうち正三角形面を通るものに関して、電験一種の旧制度の問題を通して取り上げる。 直線状導体による正三角形面を通る磁束:例題 出典:電験一種一次試験 昭和62年度問1 (問題文の記述を一部変更しています) 図1に示すように、真空中に置かれた無限に長い直線状導体に電流$I[\mathrm{A}]$が流れている。 図1 直線状導体と正三角形 […]
本記事では、円筒導体に流れる電流の空間および時間分布を考え、表皮効果と表皮の深さに関する式を導出する。 円筒導体内の電流分布 円筒導体における電磁気の基本式 円筒導体の長さ$x$方向に、時間$t$で変化する電流密度$\boldsymbol{J}\left(x,t\right)$である電流が流れている場合を考える。 ただし、電流はその他の方向には流れ出ないものとする。 このとき、導体内 […]
本記事では、平行に設置された複数の円筒導体からなる「往復多導体」の鎖交磁束およびインダクタンスの式を導出する。 多導体の鎖交磁束 図1のように、$n$本の平行に設置された一様な円筒導体について考える。 図1 平行に設置された多導体 同図の各導体には、それぞれ電流$i_1,\ i_2,\ \cdots,\ i_n[\mathrm{A}]$が流れている。 このとき、各電流が […]
本記事では、往復導体の作用インダクタンスについて記述する。 往復導体の諸元 図1のように、半径r[m]の円筒状の導体1に電流i[A]が、同様の形状の導体2に逆向きの電流–i[A]が流れている場合を考える。 図1 往復導体 図1の導体の断面方向の位置関係を図2に示す。 図2 往復導体の断面図 図2において、導体の中心間の距離を$D[ […]