第二種電気工事士筆記試験解答・解説【平成25年度下期 問1~10】

本記事では、第二種電気工事士筆記試験のうち「平成25年度下期 問1~10」について解説する。





問1

図のような回路で、電流計Ⓐの値が$2\mathrm{A}$を示した。

このときの電圧計Ⓥの指示値$[\mathrm{V}]$は。

 

 

イ.$16$  ロ.$32$  ハ.$40$  ニ.$48$

 

解説

問題の図の接続点として、点$\mathrm{a,\ b,\ c}$を下図のように定め、回路全体に流れる電流を$I[\mathrm{A}]$,回路の各電流を$I_1,\ I_2,\ I_3[\mathrm{A}]$とする。

 

 

点$\mathrm{a-b}$間の電圧$V_{\mathrm{ab}}[\mathrm{V}]$は、

$$V_{\mathrm{ab}}=8\times2=16\mathrm{V}$$

 

したがって、回路の各電流$I_1,\ I_2,\ I_3$は、

$$\begin{cases}
I_1&=\displaystyle{\frac{16}{4+4}}=2\mathrm{A}\\\\
I_2&=2\mathrm{A}\\\\
I_3&=\displaystyle{\frac{16}{4}}=4\mathrm{A}\\\\
\end{cases}$$

 

ゆえに、電流$I[\mathrm{A}]$は、

$$\begin{align*}
I&=I_1+I_2+I_3\\\\
&=2+2+4\\\\
&=8\mathrm{A}
\end{align*}$$

 

求める電圧計の指示値$V_{\mathrm{bc}}[\mathrm{V}]$は、

$$V_{\mathrm{bc}}=4\times8=\boldsymbol{32\mathrm{V}}$$

 

よって「ロ」が正解となる。

 

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問2

コイルに$100\mathrm{V}$,$50\mathrm{Hz}$の交流電圧を加えたら$6\mathrm{A}$の電流が流れた。

このコイルに$100\mathrm{V}$,$60\mathrm{Hz}$の交流電圧を加えたときに流れる電流$[\mathrm{A}]$は。

ただし、コイルの抵抗は無視できるものとする。

イ.$2$  ロ.$3$  ハ.$4$  ニ.$5$

 

解説

コイルの自己インダクタンスを$L[\mathrm{H}]$とし、周波数$f[\mathrm{Hz}]$の交流電圧$V[\mathrm{V}]$を加えたときに流れる電流$I[\mathrm{A}]$は、

$$I=\frac{V}{2\pi fL}$$

 

上式を変形して、問題文で与えられた数値を代入すると、

$$\begin{align*}
L&=\frac{V}{2\pi fL}\\\\
&=\frac{100}{2\pi\times50\times 6}\\\\
&=\frac{1}{6\pi}
\end{align*}$$

 

したがって、$f=60\mathrm{Hz},V=100\mathrm{V}$の場合の電流$I'[\mathrm{A}]$は、

$$I’=\frac{100}{2\pi\times60\times\displaystyle{\frac{1}{6\pi}}}=5\mathrm{A}$$

 

よって「ニ」が正解となる。

 

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類題

 

問3

直径$2.6\mathrm{mm}$,長さ$10\mathrm{m}$の銅導線と抵抗値が最も近い同材質の銅導線は。

イ.直径$1.6\mathrm{mm}$,長さ$20\mathrm{m}$

ロ.断面積$5.5\mathrm{mm^2}$,長さ$10\mathrm{m}$

ハ.直径$3.2\mathrm{mm}$,長さ$5\mathrm{m}$

ニ.断面積$8\mathrm{mm^2}$,長さ$10\mathrm{m}$

 

解説

抵抗率$\rho[\mathrm{\Omega\cdot mm^2/m}]$,長さ$l[\mathrm{m}]$,断面積$A[\mathrm{mm^2}]$とした場合、銅導線の抵抗$R[\Omega]$は、

$$R=\frac{\rho l}{A}[\Omega] ・・・(1)$$

 

断面積$A[\mathrm{mm^2}]$を直径$D[\mathrm{mm}]$の円とした場合、$A[\mathrm{mm^2}]$は、

$$A=\rho\frac{\pi D^2}{4}[\mathrm{mm^2}] ・・・(2)$$

 

$(2)$式を$(1)$式へ代入すると、

$$R=\frac{4\rho l}{\pi D^2}[\Omega] ・・・(3)$$

 

問題の銅導線の抵抗$R[\Omega]$は、$(3)$式より、

$$R=\frac{4\rho\times10}{\pi\times2.6^2}=1.88\rho[\Omega]$$

 

一方、イ・ロ・ハ・ニの抵抗値$R_1,\ R_2,\ R_3,\ R_4[\Omega]$は、

$$\begin{cases}
R_1&=\displaystyle{\frac{4\rho\times20}{\pi\times1.6^2}}&\fallingdotseq9.95\rho[\Omega]\\\\
R_2&=\displaystyle{\frac{10\rho}{5.5}}&\fallingdotseq1.82\rho[\Omega]\\\\
R_3&=\displaystyle{\frac{4\rho\times5}{\pi\times3.2^2}}&\fallingdotseq0.62\rho[\Omega]\\\\
R_4&=\displaystyle{\frac{10\rho}{8}}&=1.25\rho[\Omega]\end{cases}$$

 

以上の結果より、$\boldsymbol{R_2=1.82\rho\Omega}$が最も近い値となる。

よって「ロ」が正解となる。

 

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類題

 

問4

電線の接続不良により、接続点の接触抵抗が$0.2\Omega$となった。

この電線に$10\mathrm{A}$の電流が流れると、接続点から1時間に発生する熱量$[\mathrm{kJ}]$は。

ただし、接触抵抗の値は変化しないものとする。

イ.$7.2$  ロ.$17.2$  ハ.$20.0$  ニ.$72.0$

 

解説

電線の接続点の接触抵抗を$R[\Omega]$,流れる電流を$I[\mathrm{A}]$,流れた時間を$t[\mathrm{s}]$とすると、その点に発生する熱量は$W=I^2Rt[\mathrm{J}]$で表される。

したがって、発生熱量$W$は、

$$W=10^2\times0.2\times3600=72000[\mathrm{J}]\rightarrow\boldsymbol{72.0[\mathrm{kJ}]}$$

 

よって「ニ」が正解となる。

 

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問5

図のような三相3線式回路の全消費電力$[\mathrm{kW}]$は。

 

イ.$2.4$  ロ.$4.8$  ハ.$9.6$  ニ.$19.2$

 

解説

図の交流回路において、合成インピーダンス$[\Omega]$は、

$$\sqrt{8^2+6^2}=\sqrt{100}=10\Omega$$

 

一相当たりの電流$[\mathrm{A}]$は、

$$\frac{200}{10}=20\mathrm{A}$$

 

1つの抵抗で消費する電力$[\mathrm{W}]$は、

$$8\times20^2=3200\mathrm{W}$$

 

したがって、三相回路での全消費電力は、

$$3200\times3=9600\mathrm{W}\rightarrow\boldsymbol{9.6\mathrm{kW}}$$

 

よって、「ハ」が正解となる。

 

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問6

図のような単相3線式回路において、電線1線当たりの抵抗が$0.1\Omega$のとき、$\mathrm{a-b}$間の電圧$[\mathrm{V}]$は。

 

 

イ.$102$  ロ.$103$  ハ.$104$  ニ.$105$

 

解説

図の左端の端子に点$\mathrm{A}$および点$\mathrm{B}$を定めて、電線1線当たりの抵抗を$r[\Omega]$とする。

また、抵抗負荷に流れる電流をそれぞれ$I_1[\mathrm{A}],\ I_2[\mathrm{A}]$とする。

 

 

点$\mathrm{A-B}$間の電圧降下$v_{\mathrm{AB}}[\mathrm{V}]$は、

$$\begin{align*}
v_{\mathrm{AB}}&=rI_1+r\left(I_1-I_2\right)\\\\
&=0.1\times10+0.1\times\left(10-10\right)\\\\
&=1\mathrm{V}
\end{align*}$$

 

$\mathrm{a-b}$間の電圧$V_{\mathrm{ab}}[\mathrm{V}]$は、$\mathrm{A-B}$間の電圧$V_{\mathrm{AB}}=105\mathrm{V}$から電圧降下$v_{\mathrm{AB}}[\mathrm{V}]$を差し引いたものであるから、

$$\begin{align*}
V_{\mathrm{ab}}&=V_{\mathrm{AB}}-v_{\mathrm{AB}}\\\\
&=105-1\\\\
&=104\mathrm{V}
\end{align*}$$

 

よって「ハ」が正解となる。

 

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問7

図のような三相3線式回路で、電線1線当たりの抵抗が$r[\Omega]$,線電流が$I[\mathrm{A}]$のとき、この電線路の電力損失$[\mathrm{W}]$を示す式は。

 

イ.$\sqrt{3}Ir$  ロ.$\sqrt{3}I^2r$  ハ.$3Ir$  ニ.$3I^2r$

 

解説

1線に流れる電流が$I[\mathrm{A}]$であるとき、三相3線式では線が3本となるため、全体の電力損失$P_\mathrm{l}[\mathrm{W}]$は1線の電力損失$I^2r$の3倍となり、

$$P_\mathrm{l}=\boldsymbol{3I^2r[\mathrm{W}]}$$

 

よって「ニ」が正解となる。

 

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調査中

 

問8

金属管による低圧屋内配線工事で、管内に直径$2.0\mathrm{mm}$の$600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線(軟銅線)3本を収めて施設した場合、電線1本当たりの許容電流$[\mathrm{A}]$は。

ただし、周囲温度は$30^\circ\mathrm{C}$以下、電流減少係数は$0.70$とする。

イ.$19$  ロ.$24$  ハ.$33$  ニ.$35$

 

解説

直径$2.0\mathrm{mm}$の$600\mathrm{V}$ビニル絶縁電線(軟銅線)の許容電流は$35\mathrm{A}$である。

 

電流減少係数が$0.70$であるから、電線1本当たりの許容電流$[\mathrm{A}]$は、

$$35\times0.70=24.5\mathrm{A}\rightarrow\boldsymbol{\underline{24\mathrm{A}}}$$

 

よって「ロ」が正解となる。

 

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問9

図のような電熱器Ⓗ1台と電動機Ⓜ2台が接続された単相2線式の低圧屋内幹線がある。

この幹線の太さを決定するための根拠となる電流$I_\mathrm{W}[\mathrm{A}]$と幹線に施設しなければならない過電流遮断器の定格電流を決定する根拠となる電流$I_\mathrm{B}[\mathrm{A}]$の組合せとして、適切なものは。

ただし、需要率は$100\%$とする。

 

 

イ.$I_\mathrm{W} 25  I_\mathrm{B} 25$

ロ.$I_\mathrm{W} 27  I_\mathrm{B} 65$

ハ.$I_\mathrm{W} 30  I_\mathrm{B} 65$

ニ.$I_\mathrm{W} 30  I_\mathrm{B} 75$

 

解説

電動機の定格電流の合計$I_\mathrm{M}$は、

$$I_\mathrm{M}=10+10=20\mathrm{A}$$

 

その他の負荷の定格電流の合計$I_\mathrm{H}$は、

$$I_\mathrm{H}=5\mathrm{A}$$

 

電技解釈第148条により、幹線の太さを決める根拠となる電流の最小値$I_\mathrm{W}$を求める式は、$I_\mathrm{H}<I_\mathrm{M}$で$I_\mathrm{M}\leq 50\mathrm{A}$の場合、$I_\mathrm{W}=1.25I_\mathrm{M}+I_\mathrm{H}$となる。

需要率が$100\%$であることも考慮すると、$I_\mathrm{W}$は、

$$I_\mathrm{W}=1.0\left(1.25\times20+5\right)=\boldsymbol{30\mathrm{A}}$$

 

また、電動機が接続されており、かつ

$$\begin{align*}
3I_\mathrm{M}+I_\mathrm{H}&=3\times20+5\\\\
&=65\leq 2.5I_\mathrm{W}=75
\end{align*}$$

 

であるから、幹線に施設しなければならない過電流遮断器の定格電流を決定する根拠となる電流$I_\mathrm{B}[\mathrm{A}]$は、

$$I_\mathrm{B}=3I_\mathrm{M}+I_\mathrm{H}=\boldsymbol{65\mathrm{A}}$$

 

よって「ハ」が正解となる。

 

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問10

低圧屋内配線の分岐回路の設計で、配線用遮断器、分岐回路の電線の太さ及びコンセントの組合せとして、適切なものは。

ただし、分岐点から配線用遮断器までは$2\mathrm{m}$,配線用遮断器からコンセントまでは$5\mathrm{m}$とし、電線の数値は分岐回路の電線(軟銅線)の太さを示す。

また、コンセントは兼用コンセントではないものとする。

 

 

解説

電技解釈第149条により、$20\mathrm{A}$分岐回路では、

  • 電線の太さ$1.6\mathrm{mm}$(または$2.0\mathrm{mm^2}$)以上
  • コンセントの定格電流は$20\mathrm{A}$以下

 

$30\mathrm{A}$分岐回路では、

  • 電線の太さ$2.6\mathrm{mm}$(または$5.5\mathrm{mm^2}$)以上
  • コンセントの定格電流は$20\mathrm{A}$以上$30\mathrm{A}$以下

でなければならない。

 

選択肢について検証すると、

  • イは適切である。
  • ロは定格電流$30\mathrm{A}$のコンセントなので不適切である。
  • ハは電線の太さが$2.0\mathrm{mm}$なので不適切である。
  • ニは定格電流$15\mathrm{A}$のコンセントなので不適切である。

 

よって「イ」が正解である。

 

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